七つの石
その老人はこんな話を語った;
鋳掛け屋が嵐のなかに一人とりのこされ
なかば絶望しながら 木の下の落ち葉を払うと
七つの石が地面に置かれていた
そして七軒目の家に友が見つかった
さして重要でもない変化が
どこからともなく手綱をとるものだ
船乗りたちが荒海にもまれていた
波間に岩が迫るが見えていない
彼らは一匹のカモメが飛び去るのを見た
すると船長はボートをを引き返した 理由もわからないまま
さして重要でもない変化が
どこからともなく手綱をとるものだ
世界を疲弊させる絶望は
老人に笑いをもたらす
世界の笑い声は彼を悲しませるのみ
彼を信じるのだ
老人の導きはチャンスだ
その老人はこんな話を語った;
農夫が種の蒔き時を悩み
金を握って老人に相談した
老人は微笑みながら
金を受け取り 農夫を残して去った
さして重要でもない変化が
どこからともなく手綱をとるものだ(Genesis "Seven Stones")