愛少女ポリアンナ物語
「愛少女ポリアンナ物語」(1986 日本アニメーション)
ん、んぉぉぉお、お、おば、おばさまああ〜〜!アハハハハハハハ!
というわけでようやく全巻観終わった。第2部は「少女パレアナ」の続編「パレアナの青春」をさらにテレビ向けに脚色したため、第1部とはかなり毛色の違う作風になっている。原作は、不器量に成長した思春期のパレアナと元乞食の親友ジミーとのロマンスを交えたおもしろくない話なので、年齢の設定を第1部から引き継ぎつつ、物語の骨格のみ借用する形になっている。テレビ的には苦渋の選択だったのだろうが、第1部の破壊的なイノセンスに比べるとトーンダウンは否めず、全体的にやたら湿っぽい。気の滅入るような沈鬱なエピソードがひたすら続き、観ていてあまり楽しくはない。ポリアンナもメソメソばかりしていて、以前のラリったような狂気の天才少女ぶりは完全に影をひそめている。孤児と病人だらけのこの物語が陰惨でないのは、ポリアンナの常軌を逸した真摯な暴走ぶり、底流にある温かさと不思議なユーモアによるところが大きいので、正直観るのはかなりつらい。脚本もいかにも苦労してひきのばした感がありありとうかがえる。というか第1部の完璧な大団円のあとの冗長な後日譚。やはり無理があったんだろうね。まあでもポリアンナとチルトン先生が口ずさむ「星屑のシャンデリア」とか犬畜生でも号泣するあざとい名シーンや、最終回でペンデルトンがかました一世一代のギャグも手伝って、なかなかに捨てがたい味わいがある。主題歌は能天気を通り越してアホっぽい「し・あ・わ・せカーニバル」から一転してシリアスな曲調になっているが、歌っているのがやはり工藤夕貴のため多少アホっぽくなっている。ま、なにはともあれよかったよかった。アハハハハハ!
第1部★★★★ 第2部★★ 総評:ワーイ、よかったぁ♪