日本アニメーション 世界名作劇場 主題歌・挿入歌大全集 I
『日本アニメーション 世界名作劇場 主題歌・挿入歌大全集 I』
俺の勝手な意見だが、名作劇場が本当に名作劇場であったのは、渡辺岳夫や坂田晃一あたりが主題曲を担当していた80年代の半ばまでだと思う。それ以後、特にアイドル歌手とのタイアップが増えるに従って、作品自体が良くも悪くもポップになり、いわゆる伝統的な名劇のスタイルは崩れ出す。このシリーズは全23作(ズイヨーが製作した「アルプスの少女ハイジ」は含まれない)のOPとEDを網羅したうえ挿入曲も収録したもので、「世界名作劇場」の歴史と同時に時代の空気の変遷を見てとることができる名劇ファン必携のアルバムだ。曲の良し悪しで言うと、挿入歌も含めて実際良い曲が多いことに驚かされる。あと、あくまで個人的な意見だが、多少がさつでもポニーキャニオン系歌手の歌声もどうしてなかなか良い。大杉久美子さんの澄み切った歌声も良いが少々聞き飽きるので、「赤毛のアン」「トム・ソーヤーの冒険」「ふしぎな島のフローネ」のために買ったといっても過言ではない。それにしてもフローネの挿入曲のイントロは「虹になりたい」にそっくりのが多いな。作曲者が同じだから仕方ないのか。