小さな目撃者
「小さな目撃者(EYEWITNESS)」(1970 英 ジョン・ハフ監督)
ジョン・ハフの劇場デビュー作らしいが、まあ凡作。というか愚作。マーク・レスターの子役人気に便乗して作られたような作品で、スタッフのやる気のなさがひしひしと伝わってくる。マーク・レスターは素っ頓狂な言動を繰り返し、スーザン・ジョージとヒゲとジジイのアホみたいな会話がダラダラ続き、ケーサツもモタモタと気のぬけた雑談で時間をつぶし、たまにジョン・ハフらしいショック演出がみられるものの、お約束のどうでもいいカーチェイスとか無駄に環境を汚染しただけで緊迫感もあってなきに等しいし、30分で済む話をむりやり90分に引き伸ばしたような、のびたパンツのひものごとき映画であった。これならディック・マースの同名作品の方が数段おもしろい。スーザン・ジョージもあまりエロくないし。壁に女の人が垂直に座っているオブジェが一番気になった。ξ