O嬢の物語
エロは続くよどこまでも。エロマスターへの道は長く険しい。
「O嬢の物語(HISTOIRE D'O)」(1975 仏・西独 ジュスト・ジャカン監督)
田嶋陽子先生がご覧になったら憤死なさりそうな内容ではあるが、まことにつまらない映画である。淫靡さが決定的に不足している。O嬢は命令を粛々と受け入れるぼんくらに過ぎないし、基本的に女優がエロくない。主演は「ヒッチハイク」のコリンヌ・クレリー。エロ映画でありながらあまりにも生ぬるい描写が続くので、なんとなく大谷直子主演の昼ドラを観ているような気分になった。それにジュスト・ジャカン、こやつはどうやらエロのなんたるかをまるで解っていないらしい。エロとは単におばさんを裸にして痛めつけることではない。むやみやたらに脱げばよいというものではないのである。ええい、ダメだダメだ。こんなもので将軍様の御珍々はご満足なさらぬ。極貧エロスの巨匠ロベール・ブレッソンの前にひざまずくがよい。甘めのフォーカスと甘美なメロディで絵画のような映像を撮りたければデヴィッド・ハミルトンに弟子入りせよ。ジュスト・ジャカン被告に全裸緊縛ムチ打ち100回の刑を申し渡す。ほんまO嬢しまっせ。ξ