ルイーズとケリー
「ルイーズとケリー(TWO FRIENDS)」(1986 豪 ジェーン・カンピオン監督)
「ピアノ・レッスン」は海辺に置かれたピアノの詩的イメージが強烈で、不用意なエロシーンさえなければ本当に美しい作品だと思うのですが、これはそのカンピオン監督の長編デビュー作。で、はっきりいっておもしろくありません。せめてルイーズとケリーがかわいければよかったのですが、ルイーズもケリーもさっぱりかわいくありません。いまいち魅力に欠ける登場人物の言動を遠目のショットで捉えるだけなので、なにが起こっているのかわかりにくく、また興味もぜんぜんわきません。というか、どっちがルイーズでケリーなのか最後までわかりませんでした。ごめんなさい(笑)!こういう系統の映画は登場人物に共感できないと本当に地獄ですね。「ショー・ミー・ラヴ」との圧倒的な違いは何なのでしょうか。やっぱり女性向けの映画なんですかね。こんな頃があったわねえ、なんて遠い目で語られてもチンプンカンプンなのですが(私は「スタンド・バイ・ミー」なんぞというじじむさい映画は死んでも認めません)。あと、この映画どういうわけか現在から過去へさかのぼるというひねくれた構成になっているので、巻き戻し再生で観ることをお薦めします。ξ
教訓:B細工はグレてはいけない。