ヒューマン・キャッチャー
「ヒューマン・キャッチャー/JEEPERS CREEPERS 2(JEEPERS CREEPERS 2)」(2003 米 ヴィクター・サルヴァ監督)
I'M NOT A COMPLETE IDIOT. SOME PARTS ARE MISSING!
前作「ジーパーズ・クリーパーズ」は世評に反して面白い作品でしたが、この続編は残念ながら普通の動物パニックものになってしまいましたね。とりたててつまんなくはないですが、どうにも月並みです。一番の問題は登場人物が多すぎるという点で、これは致命的。こいつらの運命なんてどうでもいいなあ、はやく全員ぶっ殺されろと思ってしまったのが運のつきでした。あと、まさかと思うような逆手をとって成功した前作の手法を踏襲できるはずもなくこういうカタチになったわけですが、やはりというか今回は露出が多すぎるという点が普通に仇となってしまいました。でも案山子男とフレディとコウモリをあわせたような化け物はかわいいです。そういえばクリーチャーものってクリーチャーそのものがしょぼいほど面白いという法則があると思うのですが、私の思い過ごしでしょうか。CGを駆使したリアルな映像が薄っぺらく迫力に欠けるのと反対に、着ぐるみまるだしでも重量感のある映像の方がもっともらしい迫力があるのと似ています。やたらリアリスティックであることにこだわるアニメや観客の目を欺くことに必死などんでん映画よりも、作為的な設定で作為性を忘却せしめるにはむしろ作為性を出した方が潔いように思うのです。ξ