精も根も尽き果てるの巻
「過労死は免れました」男は言った。「辛うして(笑)」その瞬間、男の顔面が炸裂した。
疲れた、疲れた、疲れ果てた。気が狂いそうだ。というかどう考えてもおかしい。これだけ時間をかけているのに、一向に仕事が片付かないのなぜなんだろう。答え、おまえが無能だから。正解。いや、もちろんその可能性も否めないわけだが、それだけとはとうてい思えないのだ。なにか目に見えない不公平な力が働いているとしか思えない。雲の上にいるやつのいやがらせとかじゃないのか?と、こんなときに責任をなすりつけるために神さまは存在するのですね。そもそもぼーっとする時間がないというのは地獄である。俺のように妄想にひきこもるぐらいしか趣味のない人間はぼーっとする時間がないと本当に死んでしまう。時間がありすぎてもなさすぎても人間は病気になるという見本。こうなるとマンガを見ても映画を観ても気分が悪く、うっかりテレビでも見ようものなら怒り心頭。右を見ても左を見ても不景気な話ばかり、景気がいいのはおのれの下痢の勢いばかり。あまりこういう状態が長く続くと、そろそろ自分の遺品の整理でもしようかという気分になってくる。さいわい恥ずかしいものはそんなに所有していないのでいざというとき慌てずに済むが、母親に美少女アイドルDVDなどを発見された日には草葉の陰でもう一度悶死する羽目になるので、身におぼえのある人は今からでも考えておいた方がいいと思いますよ。そんなわけで、のんきそうにしてるやつらを見ると殺意をおぼえる今日この頃。世界よ早く破滅しろ、やつらの欺瞞に満ちた小市民的幸福感に引導を渡すのだ。とりあえずあいつの家の玄関にバナナの皮でも置いておこう。