蝶の舌
「蝶の舌(LA LENGUA DE LAS MARIPOSAS)」(1999 西 ホセ・ルイス・クエルダ監督)
なんだか欠点の多い映画である。全体的にかったるく、眠い。それぞれのエピソードが有機的につながっていないため、わかりにくい。モンチョがあまりかわいくない。名前もヘン(モンシロチョウ?)。中途半端にもちこまれた大人の性的な世界が純粋な幼年エロティシズムを阻害している。唖の中国女をとらえるねちっこいカメラワークと小川で戯れる少女にティノロリンコ(ティロノリンコだっけ?)するエピソードだけはよかった。ラストにちょっとだけやられるので駄作にならずに済んだ作品(アメナバールの音楽に救われた感もあるが)。★