
「さらば箱舟」(1982 日 寺山修司監督)
寺山修司がこの世とおさらばする前に遺した作品。ところどころ良いシーンもあるが、はっきり言っておもしろくはない。こんなこぢんまりした映画らしい映画なら別に寺山修司である必然性はないわけで。とりあえず観たくない裸が多いのと、台詞が何を言っているのかわからない。字幕が必要。あと長い。どうにもしんきくさい展開で、見事にアクビ連発である。確かにイメージを羅列して喜ぶのは表現手法としてアリだと思うが、前提としておもしろくないと困る。ルチオ・フルチなら下手な観念くささを排してここで腐爛死体と蛆虫をドバッと投下するところだがな。ξ