2005-11-06 幻色の孤島 「幻色の孤島」(日野日出志)「ぼくらの先生」「おーいナマズくん」「かわいい少女」「幻色の孤島」「つめたい汗」「猟人」「人魚」ごく初期の作品を収めた短編集。どちらかというと残酷というよりもメルヘンチックで、全体的にやや薄味だが、いわゆる奇妙な味の佳作が多い。特筆すべきは表題作の「幻色の孤島」だと思うが、二重構造のきれいな考えオチで、奇妙な味のお手本みたいな作品。「かわいい少女」もサキの「開いた窓」みたいで微笑ましい。★