殺しの烙印
「殺しの烙印」(1967 日 鈴木清順監督)
♪オトコマエの殺し屋は〜で始まるオープニングからして妖しいのだが、殺し屋No.1が登場する後半が滅法おもしろい。殺し屋No.1はカッコいいだけに、微妙にズレた言動を連発して笑わせてくれる。もっと殺し屋No.1を見たかったので、主演の殺し屋No.3がはっきりいって邪魔だった。サマになっているのかなっていないのかわからないし、頬っぺたを見るだけでなんとなく苦笑してしまうからだ(失礼)。エロシーンはよくできているが、真理アンヌたんでない方の女優がヒステリックなビッチのうえ「あなたぁ〜ん」とか鼻声で言うのも萎えた。できれば真理アンヌたんのみでクールにお願いしたかった。わかりにくい編集とか、意図不明の演出とか狙ってやってるのかもしれないが、単に稚拙なだけかもしれない。全体としてみると実験映画と言うほどの破天荒さでもなく、わりと普通の感じだったのでやや物足りなかった。でも続編らしい「ピストルオペラ」は観たいと思った。★1/2