毎日が夏休み
バイバイ、学校。バイバイ、いじわるなみなさん。
「毎日が夏休み」(1994 日 金子修介監督)
はぐわっ!佐伯日菜子たんがあああっ、超かわいいっ!きしょいっ!でもかわいいっ!惚れた。あまりにきゃわいいので、でーぶいでーも速攻で注文したぐらいである。正直、今まで日菜子たんのことは「なんておもしろい顔のひとだろう」ぐらいにしか思っていなかったのだが、この映画(デビュー作)の日菜子たんはマジでかわいい。のっけから日菜子たんの大仰な棒読みナレーションでハートをつかまれ、凶悪なスマイルとオーバーアクションに悩殺されまくり、廊下をスキップしながらくるくる回る超キュートなお姿で完全に撃沈。可愛らしさのなかにも微妙に不気味さを漂わせたクールな存在感が大いに気に入りました。つい興奮して佐伯日菜子たんへの賛辞ばかりになってしまいましたが、映画本編もおもしろい。世俗からのドロップアウトを契機に幸福という虚像を破壊してみせ、自立的な成長の物語に読み替えているわけだが、それが少しも嫌味でないのは、ひたすらあっけらかんとした能天気な世界に仕立て上げられているからである。役者にあえて台詞を棒読みさせることで独特の漫画的なシュールな世界が構築されていて、この緊張感のなさがじつに魅力的。悲惨な現状を悲愴ではなく淡々と認識させつつ、意識の箍をはずしいつのまにか解放するという離れ業。これは見事と言うべきでしょう。唯一の不満はラストの性急さです。物語の時制が急激に展開し、回顧形式の物語であることが判明するのだが、フィクションにおける時制の移動というのは、観客を忘我から現実にひきもどすための幻滅の手続きである。いわば現実に対する敗北宣言にひとしい。回顧形式の映画のラストを私が不快に感じるのは、おそらく私が夢見がちな乙女だからであろう。というわけで作品としては非常に惜しいというか★★ぐらいの秀作なのだが、佐伯日菜子たんがあまりにもキュートなので★★1/2