仏陀の呪い〜The Curse of Buddha〜(その1)
困ったものである。年賀状の裏ってなに書けばいいのかわからない。こんな死んだ形式を維持する意味がわからない。だから「年賀状」と大書して出してやった。ウソだが。世の中には不思議なことがあるもので、なぜこんな私に年賀状をくれるのか理解に苦しむ。賢明な読者処刑はすでにお気づきだと思うが、私はどうしようもなく哀れな人間である。著しく偏った性格のため世の中に順応することができず、孤独で気難しく自虐的だがそのくせ自己愛だけは豊かであるなどと自己分析している自分に吐き気を催している。世の中に自分語りほどはた迷惑なものはないと理解しつつも語ることをやめることができないと理解している。さりとて自らの身を処するほどの甲斐性もなくやむをえず中途半端に適応しているフリをしているが、私が得意なのは庭の草むしりである。もしくは排水溝の掃除とかである。できれば一日中スコップで地面に穴をあけていたい。私は日陰が好きだし、そういう仕事のほうが向いている。私は労働に向いていない。小難しい仕事は苦手だ。めんどくさい。やってできぬことはないが、私は労働が嫌いなのだ。お金があるに越したことはないが、生活のために働くなんてばかげていると思っている。しかし不労という重圧に耐えることができない。有閑マンダムに死を。贅沢病で腐って死んでください。まったくひどい有様だ。私の人生に一体何があるというのか。私には何の愉しみもない。朝起きれば一番に死を願うが死ぬ勇気もない。町を歩くと夢や希望の腐臭にむかついて、人ごみのなかで機関銃を乱射したいと思うが怖くてできない。他人の好意は無にしてやりたいし、こっぴどく裏切ってやりたい。ストレスを毒電波に変えて尻から垂れ流しファックオフと叫んでいたい。私のような人間を野放しにしておくなんてどうかしている。いますぐ逮捕してください。もしくはペンペン草にしてください。はやく。
ってみのもんたが言ってたよ。