キャビン・フィーバー
「キャビン・フィーバー(CABIN FEVER)」(2002 米 イーライ・ロス監督)
嬉しそうに田舎にやってきたアホ5、6匹がろくでもない目に遭うというお馴染みの展開。ホラー映画が繰り返し描きつづける田舎の恐怖、「田舎を舐めると恐ろしいぞ」という暗黙の警告の裏側には、田舎在住者特有のコンプレックスが見え隠れしているというのが識者の共通見解であり、この場合の田舎在住者とはタナカヨシタケのことを指すのは疑念の余地がなきにしもあらず。そんなわけでこの映画、せっかく田舎にやってきたというのに病気に感染して恐慌を来たすというだけで、ゾンビもののヴァリエーションに過ぎないというのはちょっともの足りない。やはりここはかっこいいキチガイに登場してもらって大活躍して欲しいところである。いちおうしょっちゅう血反吐を吐いたりずるむけの皮膚をさらしたり、グロ描写だけはそこそこ気合が入っているものの、もう少しアホがサクサク死んでくれると楽しいのだが、全員しぶとい。なかなか死なない。パーティー好きのおまわりさんが一番面白かった。★