NANA
「NANA」(2005 日 大谷健太郎/矢沢あい原作)114分
冒頭、宮崎えろいの暗い回顧ナレーションにより登場人物全員が既に死亡しているらしいことが暗示されるが、これはどうやら完全にわたしの早とちりだったようです。それはともかく、長い。長いですコレ。おまけに恥ずかしい。庶民に対する嫌がらせのような内容で困ってしまいました。ぬるいストーリーと恥ずかしい台詞、よいシーンもなきにしもあらずだが、茶番劇を許容する精神の寛容さを試される作品。そのくせ中途半端にシリアスなので、煮え切らないというか焦点が定まらず、最後はなんだか音楽でごまかされた感じでした。ところでわたくし、中島美嘉ってけっこう好きでして、デビュー当初から歌がどうの演技がどうのと叩かれていましたが、落ち着いた声質とクールな無表情は画になります。対して宮崎えろいちゃんが完全にアホ扱い、えろいちゃん改めあほいちゃんとでも申しましょうか、あほいちゃんとアニメ声の女を両天秤にかける話とかばっさりカットして30分ぐらいのプロモーションビデオにしたらよかったのではないかと思います。★