わたくしはゾンビと歩いた!
♪せう゛んでゐずぅをー、たたかーうよ♪ぼーくーたーちのばしょーだーれにも(I'll never give up!)
このあいだ電車で鼻歌を歌っていると、急に電車が激しく揺れ(虚無炉マジック)、バランスを崩したわたくしは思わず目の前のおじさんの髪の毛をつかんでしまいました。運の悪いことにそれがカツラで、なんや、と振り向いたおじさんにキャーと叫んでビンタをくらわし、ヅラを放り投げて逃げてきてしまいました。おじさんゴメンナサイ!(笑)
ま、そんなこんなで、はあ、毎日つまんないねえ。出てくるのは屁とため息ばかり。ひさしぶりにネットも覗いてみたのですが、なんだかわけのわからないグロブとか日記ばっかりで、見ているとだんだん吐きそうになってきたのでやめました。あいかわらずまったく意味がわからない評論もどきや何が言いたいのかさっぱり要領を得ない長文を嬉々としてアップするだけでは飽き足らず、「しゃっくりがとまりません」「なんか毛がはえてきた」「昨晩のおかずはぶりダイコンでございました」など、死ぬほどどうでもいい故人情報をいちいち報告してくれているのは何かの嫌がらせなのでしょうか。そんなことは死ぬほどどうでもいいんだよ、ということを一刻も早く伝えてさしあげたいのですが、皆さんの脳死ぶりや末期状態を見るにつけ、もはや手のほどこしようがないと匙を投げざるを得ません。
あ、たったいま、わたくしの右手に静電気が走りましたのでお知らせします。
さて、皆さんのグロブなどを拝見していてもうひとつ感じるのは、これは本当に生きた人間が書いたものなのだろうか、という疑問です。いや、もっと端的に申しますと、ひょっとしたら皆さんは既にこの世のものではないのではないか、ということです。皆さんの脳死ぶりや末期状態のことだけを言っているのではありません。ご存知のとおり、いまやネット界隈は管理人の死亡または更新放棄による死亡コンテンツで屍々累々たるありさまです。それらは削除されたりサーバが壊滅したりしない限り半永久的に残りつづけます。このような死体サイト・死体グロブでもはやインターネットが飽和状態に達し、ネットそのものが物理的に腐ってきているのではないでしょうか。だとすればわたくしが見ているのはすべて過去の残像、いわば幽霊のようなもので、更新されているように見えるとしても、それは生きていると勘違いしている皆さんによる誤った更新ではないのか、という疑問にたどりつかざるを得ないわけです。
そんな馬鹿なことはない、と皆さんはおっしゃるでしょう、なによりわたくしどもはこうして毎日ウンコをするし(実演しながら)、それらがあやまたず流れ去る光景も見届けている。この実感こそが現実であり、わたくしどもが生きている証左に他ならないではないか、と。果たして本当にそうでしょうか。生きていたいと願う皆さんの切実な思いが、皆さんに幻のウンコを見せているだけかもしれません。皆さんは水に流れるウンコの断片の幻像を見ているだけかもしれないのです。「シックス・センス」という映画をごらんになった方もおられると思いますが、あの作品によると、幽霊はブルースとハゲとウイルスでできています。しかしあの映画が説得力に欠けるのは、ハゲがウンコをしているのかどうかを明示していない点です。幽霊がウンコをしているとしたらそれは幻覚ということになりますし、あるいはウンコをしていないとして、いくら幽霊とはいえ自分が何日もウンコをしていない事実に気づかないわけがないのです。現実をウンコの重量で量るとしても、ウンコそのものが幻覚だとしたら?皆さんが生きていることを証明するのは一体何なのでしょう。皆さんが握り締めているおちん●んはホンモノですか?
<あなたの死亡度チェックシート>
・赤外線方式のトイレや自動ドアが反応しないことがある。
・よく人に無視される。
・わけもなく犬にほえかかられる。
・周りの人の吐く息が白い。
・知らない間に頭に変な穴があいている。
二つ以上思い当たった方は死亡している可能性大です。