SAYURI
「SAYURI(MEMOIRS OF A GEISHA)」(2005 米 ロブ・マーシャル監督/アーサー・ゴールデン原作)146分
「笑ってごらん。それが私へのお返しだ」
「これで何か買ってお食べ。でも約束だよ。もしこんど転んでも、ベソは無し」
チョンマゲの次はニンジャだ、ゲイシャだ!というわけでわたくしの勘では来年あたりそろそろイタコが来ると思いますがどうでしょう。恐山を舞台にした霊能少女の波瀾万丈の物語「ITAKO」。まあ「MUJINA」でも「KOJIKI」でも「NAMAHAGE」でもなんでもいいですが。で、これは毛唐の国から覗いたジャパニーズ・ゲイシャの世界。さぞかし国籍不明の珍品なのかと思いきや、存外まともな内容でした。花柳界の裏側に渦巻く醜い嫉妬と欲望、華やかな衣装と厚化粧の下に隠された深い悲しみ・・・平日の昼ドラあたりでやっても違和感のないベタなお話です。ってかこんなメロドラマを外人たんが懸命に作っている光景を想像するとほほえましいですね。ラストは「ラ・マン」調の鬱ナレーションでどっぷりブルーな気分にひたれます。それにしてもまあ、チャン・ツィイィー(ィの数は不明)もいいけど、少女時代のさゆりを演じる大後寿々花たむの美少女ぶりがすばらしい。不細工なお姉さんと生き別れ、先輩ゲイシャにいじめられ、だるそうなババアにコキ使われながらも懸命に生きる薄幸ロリータ。わたくしの心の妄想雑誌『月刊ありちゅくらぶ』今月号の表紙に決定です!←しね★