悪魔の涎・追い求める男
『悪魔の涎・追い求める男 他八篇―コルタサル短篇集』(フリオ・コルタサル著/木村榮一訳)
「続いている公園」×これはわかりやすいメビウス空間ですね。
「パリにいる若い女性に宛てた手紙」△自ら吐き出した兎で窒息していく男。クローネンバーグの「ザ・ブルード」。
「占拠された屋敷」○カッコいい。不可解な何者かに占拠されていくという妄執。
「夜、あおむけにされて」×
「悪魔の涎」△アントニオーニの「欲望」の元ネタらしい。
「追い求める男」×長すぎ
「南部高速道路」△ゴダールの「ウイークエンド」。
「正午の島」△
「ジョン・ハウエルへの指示」△
「すべての火は火」×わけわからん
【かんそう】
苦痛。読み終わるのにおそろしく時間がかかった。エッシャーやマグリットのような世界観だが文字でやるとまどろっこしいですね。ボルヘスの方がわかりやすい。「占拠された屋敷」だけはまじでよかった。★