寝ずの番
「寝ずの番」(2006 日 マキノ雅彦監督/中島らも原作)110分
史上最低の邦画 1ねん1くみ わかぎF
破廉恥という言葉に示される通り、下ネタというものはモラルの破壊を伴うからこそ成立するのであって、単に●んこだの●んこだの連呼すればいいというものではない。なぜふだんわたくしどもがあのような面倒な手続を踏んで厳重に●んこを隠蔽しているのかというと、●んこが勝手にしゃべりだしては困るからである。わたくしどもの●んこがあたりはばからず本音をぶちまけたりしないよう、衣服という名の猿轡をかませているのだ。そのような社会的な戒めから解き放たれた●んこが恥じらいながら自己紹介などを始めたとしたら、わたくしどもはほほえみとともに彼らの存在を受け入れもしよう。しかしながら●んこが調子に乗って歌い、あまつさえ踊りだしたとしたら、それはもはや退屈な日常の延長でしかない。それがこの映画である。問題はそれだけではない。全編をとおしてこれだけ●んこ●んこと連呼しながら肝心の●んこも●んこもまったく登場しないのはどういうわけか。主役不在の映画と岩猿をえない。はっきり言おう、全員ぬぐべきであった。マキノ某は兄・長門裕之の経帷子のあわいに手を差し入れてそのしなびた逸物をスクリーンに引きずり出すべきであった。なお、この映画の影響で今や●んこの価値は地に落ち、無軌道な若者による●んこのポイ捨てなどが深刻な社会問題と化しています。ξ