えほんいっきよみ
医者にいったら2時間ぐらい待ち時間があったので、ちびっこコーナーから絵本を大量にうばってきていっきに読んだ。
●ガルドンのながぐつをはいたねこ(ポール・ガルドン)
ペローの童話をガルドンが絵本にしたもの。ねこの名前(プス)がいい。ニンゲン語を話すネコが、おそるべき奸智とけいりゃくによって出世していく話。けっこうえげつない。★
●落語絵本 じゅげむ(川端 誠)
有名な落語だが、後日譚があったのか。「じゅげむちゃん」ってひらがなで書くとなかなか凶悪だ。★
●ねえ、どれがいい?(ジョン・バーニンガム)
「へびにまかれるのと、魚にのまれるのと、わにに食べられるのと、さいにつぶされるのとどれがいい?」
「うさぎごやと、にわとりごやと、犬ごやのどれに住みたい?」
このさくしゃはいじょうせいかくだ。★
●メアリー・アリスいまなんじ(ジェフリー・アレン)
異種どうぶつたちが仲良く暮らすいわゆる変態動物社会もの。どうぶつたちが時刻あわせのために利用しているのは、アヒルが口頭で時間を報せる超アナログ時報サービスだった。しかしアヒルが風邪をひいてねこんでしまい、めんどり社長が繋ぎのアルバイトを募集したが、集まったのはどいつもこいつも能なしぞろい。けっきょくアヒルがいちばんマシだったのだ。★1/2
●ノックメニーの丘の巨人とおかみさん(トミー・デ・パオラ)
なんでいきなり妖精が出てくるのかわからん。★
●あなたってほんとにしあわせね!(キャスリーン・アンホールド)
それはよかったですね!(笑)ξ
●いたずらキーくん(山本省三)
いたずらキツネはブタとウサギとサルから箱をうばうが、それらはすべてキツネへのプレゼントだった。ベタだがいい話。★
●あすはきっと(ドリス・シュワーリン)
一分で読了。明日のことを言うと鬼が笑う。ξ
●おじさんのかさ(さのようこ)
大切な傘がぬれるから差さない、というおじさんの本末転倒ぶりが楽しい。おじさんが傘を差すまでの心の成長を描く。★1/2
●ちいさい タネ(エリック・カール)
さまざまな試練をのりこえて芽を出したちいさいタネは、成長して家よりもでかくなってしまった。ちいさいタネは化け物だったのだ。★
●ぐるぐるえほん(井上洋介)
うずまき。ξ
●はなたれこぞうさま(ぶん:川崎大治 え:太田 大八)
「みたとおり、この子は、はなをたらしておりますが、あなたののぞみごとは、なんでもかなえてくれます。そのかわり、この子のすきなえびなますを、毎日たべさせてやってください」
神棚の下にまつってえびなますをやると鼻をかんでねがいごとをかなえてくれる超きたない神様。★1/2
●おちゃのじかんにきたとら(ジュディス・カー)
ソフィーとお母さんがおちゃをのんでいるととらがやってきて、はらがへったのでなんかくわせろという。
「もちろんいいですよ。どうぞおはいりなさい」(この時点ですでに狂っている。)
とらはれいぎただしく出されたものをぜんぶ食べ、出されていないものもぜんぶ食べ、最後にソフィーとお母さんと家と地球をたいらげ、うんこをして帰っていきました。とらはにどとあらわれませんでした。★
●きれいずきティッチ(バート・ハッチンス)
きれいずきのティッチはお兄さんのいらなくなったがらくたをぜんぶひきうけ、部屋をごみ屋敷にしてしまいました。★
●銀河鉄道の夜(宮沢賢治/藤城清治)
カンパネラは、なぜかそういいながら、すこし顔色が青ざめて、どこか苦しいというふうでした。
まずしい小学生のジョバンニが乗り込んだ列車は死人が乗る列車だった・・・。美しい影絵アニメーションを絵本化したもの。幻想的な光景にいろどられた超せつないお話だが、やっぱり人が死ぬはなしは良いなあと思った。登場人物をネコに見立てたアニメがあったが、冗長なんでこれぐらいの短編に作り直してくれないかな。中島らもの美しい短編『白髪急行』はこれが元ネタなのかも、と思った。★★
(かんそう)疲れた。