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死んでも必ず生き返る

「死んでも必ず生き返る」=不明の家族「祈とう師」とも−民家で5遺体発見・福岡
4月4日12時31分配信 時事通信
 福岡県大牟田市明治町の永江●夫さん宅で、ミイラ化したり白骨化したりした5人の遺体が見つかった事件で、永江さんの子供たちが県警大牟田署の調べに対し、遺体は家族だとした上で「小さい時から死んでも必ず生き返ると両親から言い聞かされてきたから、生き返ると思っていた」と話していることが4日、分かった。同署は引き続き、子供たちから事情を聴いている。
 同署は4日午前から、司法解剖と永江さん宅の実況見分を実施。死因を調べるとともに、遺体は行方が分からなくなっている永江さんと妻フ●コさんらとみて身元の特定を急いでいる。
 近所の人の話などによると、永江さん宅からは以前、朝や夜に太鼓の音や歌声が聞こえることがあったといい、「祈とう師をしているらしい」との話もあったという。

「拝めば生き返る」=母の影響?「二女が」と長男ら−民家5遺体事件・福岡
4月4日22時31分配信 時事通信
 福岡県大牟田市明治町の永江茂夫さん宅でミイラ化するなどした5遺体が見つかった事件で、無職の長男(69)らが県警大牟田署の調べに対し、「父が死んだ時、二女に『家族が拝めば生き返る』と押し切られ、遺体を家に置いたままにした」などと説明していることが4日、分かった。
 長男らは「二女は神の道を信じる母の影響を強く受けていた」と話しているといい、同署は5遺体は永江さん夫妻らとみて身元の確認を急ぐとともに、死因を調べている。
 同署によると、長男らは「20年ぐらい前に父が死に、10年ほど後、1、2年ごとに母や長女ら4人が死んだ」「直近では約5年前に二男が死亡した」と説明。いずれも老衰や病死だったとしている。
 また、長男は「妹が両親の年金を受け取っていた」とも説明。一部の親族も受け取りを認めているという。
 調べでは、3遺体が見つかった玄関近くの6畳の和室には神棚があり、女性1遺体があった4畳半の和室にも、天井から神棚のようなものがつるされ、上に高さ約5センチの鉛製の大黒様の像が置かれていたという。

父は20年前、母は10年前死亡か…福岡の5遺体
4月5日10時52分配信 読売新聞
 福岡県大牟田市の永江茂夫さん宅から、成人男女5人の白骨・ミイラ化した遺体が見つかった事件で、市内のアパートに住む永江さんの長男(69)らが県警大牟田署の調べに対し、「20年前に父が、10年前に母が死に、4〜5年前に二男が死んだ」と話していることが4日、わかった。
 一家は遺体を室内に置いたまま、生き返ると信じて祈りや太鼓などによる儀式を行っていたという。
 遺体は、永江さん(1908年生まれ)と妻のフミコさん(1915年生まれ)のほか、長女、二女、二男とみられる。長女と二女の死亡時期については、長男らの説明が一致していないという。

「生きていれば107歳」事件で全国にさわやかな笑いをふりまいた金岡久次郎さんに続けとばかりに、福岡から5人組眷属ユニットが颯爽とデビュー!(死んでますが)
さて、わたくしがこの事件で強く感じたのは、永江さん一家の深い家族愛です。なぜなら彼らはけっして輪廻転生と勘違いしていたわけではなく、死んだ人間が物理的に蘇生すると本気で信じていた節があるからです。宗教的な儀式も夜ごとチャカポコと執り行われていた様子で、日々腐れ果てゆく死体や乾燥しきったミイラを見ながらいつ生き返るんだろうかとハラハラされていたものと推測されます。タイミングによっては腐ったままゾンビ状態でウロウロされる可能性もあったわけで、W.W.ジェイコブス『猿の手』のジジイのへたれぶり(生き返った息子を見るのが恐くて願いをキャンセル)に比べるとはるかに強い家族の絆を感じないわけにはいきません。本件について葬儀代や対坊主費用の削減、年金不正受給などにのみ着目するのは邪推というものでしょう。拝金主義的な昨今の悪しき風潮です。信仰の力によって生命現象の限界を超えた奇跡すら起こすこともできるという現代へのメッセージを永江さん一家は身を呈して示そうとされたのではないでしょうか。信じていれば「きっと、願いはかなう」。ってレミ●メロンも言ってますし(笑)。永江さん一家の超自然的な祈祷能力をもってすれば死にたてホヤホヤの死体はもちろんのこと、木乃伊もお湯をかけたら蘇生するでしょうし、ホルマリン漬けの胎児とかも余裕で生き返るものと思われます。白骨死体はさすがに無理かもしれません。
ところで、上記の記事を総合しますと、いったいいつ誰が死んだのか、はたまた腐敗過程をどのようにやり過ごしたのかなど不明な点も多いのですが、もっとも腑に落ちないのが遺体発見の経緯です。あくまで推測の域を出ませんが、永江さん一家の宗教的な結束力を考えると、内部密告ではなく、おせっかいにも当局に通報した部外者がいるとしか思えません。永江家の水入らずの宗教生活に水を差した人物(仮にX氏としておこう)の行為はじつに無粋きわまるというべきですが、見方を変えればこの眷属ユニットを見出し、一連の話題をプロデュースした影の功労者とも言えるわけで、この場を借りてささやかながらX氏に感謝を申し上げたいと思います。