真夜中の少女たち
「真夜中の少女たち」(2006 日 堀江慶監督「シブヤドロップス」「センチメンタルハイウエイ」/佐伯竜一監督「べットタウンドールズ」「クラッシュ・ザ・ウインドウ」)122分
10月28日。金曜日。本日、最後の登校完了。明朝、日の出をもって、地球との全交信を終了する。なぜあたしが今、この無意味な記録を残しているのか。それは人間界で言う、センチメンタルというものに他ならない。
しかし、私にはどうしてもぬぐい切れない不安がある。彼は知っているのだろうか。私と母が、地球外生命体だということを。いずれ、別れが訪れる運命だということを。
同日に起きた4人の女子高生たちのエピソードをオムニバス形式で見せる。最終話の「センチメンタルハイウェイ」が実にすばらしい。このエピソードのおかげで映画として圧倒的にひきしまった。貧しい母子家庭の夜逃げ前夜、一人で留守番中の少女のもとに現れた不気味な笑顔の借金取り。いい。アパートの部屋の貧乏くささがすばらしい。主演の佐津川愛美たむもかわいい感じでよかった。貧乏部屋を執拗に観察され「そんなに見ないでください!」と抗議するシーンがそそる。「嘘つき!」ってのも萌える(笑)。サントラもよし。★1/2