私の中に誰かがいる
「私の中に誰かがいる(疑神疑鬼/THE GHOST INSIDE)」(2005 香 ハーマン・ヤオ監督)87分
いわくつきのマンションの一室に引っ越してきた母と娘。やがて娘が見えないオトモダチの存在を主張しはじめ、次々に不吉な現象が起こり始める・・・貧しい母子家庭(父親は人間のクズ)を襲うあまりにもおなじみの展開と、どうとでも解釈できる例の玉虫色の結末はきわめて凡庸ではありますが、追い詰められた母性愛が限りなくヒステリーに近づいていく様はリアルでおそろしい。愛と名づくべきものの正体はすべてヒステリーではなかろうかとすら思わせる。というわけで神経症ホラーとしてはまずまず合格点でした。とりあえず壁に描かれたオトモダチの絵がイヤすぎ。やな顔してるんだこれが(笑)。ところで何度も言うようだが予告編だけにバッハを使うのはやめてください。こんどやったら詐欺でうったえまう。★