立喰師列伝
「立喰師列伝」(2006 日 押井守監督)104分
「およそどのような光景であれ、その光景が燦然と光輝を放つのはそれが瞬時に消滅し、ただそれを目撃した者の脳裏に鮮やかな残像として宿る時である。そしてその種の記憶を補強し、時に事実以上の輝きを抽き出してみせることは言葉の力のみによって可能となる。」
いやームチャするなあ押井君(笑)。虚構の戦後史をめぐる独断的で異様にまわりくどい言説が字幕もなしに垂れ流されるだけ。まるで学生の理解を無視して一方的に教科書を朗読する大学の先生のようだ。注意深く聴けば興味深いことが語られているのだろうが、これが1時間以上も続くともはやイヤガラセ以外の何者でもあるまい。というようなことをうとうとしながら考えた。