ハイジ
「ハイジ(HEIDI)」(2005 英 ポール・マーカス監督/ヨハンナ・スピリ原作)104分
「ハイジだが・・・さいきん姿が見えないが、何があった?」
「知らないのか? わしが食った」
おじーさーん!→メエエー!→クララのバカ!→あ立った(完)
でおなじみのお話ですが、なにはさておきジャケットのデザインがすばらしい。半笑いの少女とヤギを正面に配置し、その足元に子猫と子ウサギを遊ばせる。アルプスの大自然を背景に空に架かる虹と乱舞するチョーチョ!! レンタルビデオ屋でみつけたときわたくしが狂喜したのは言うまでもありません。嬉しさのあまりレジにもっていくとき顔がニヤけていたかもしれませんが、そんなことおまえらに関係ないじゃないですか。で、なんか雑な映画でした。全体的にあわただしく、随所に首をひねる展開が散見されてへ?と思いました。なぜアルムおんじは人を殺したのでしょう。村人との和解も唐突だし、クララも勝手に立つし、感動もへったくれもありませんでした。あと、なぜハイジ役にサラ・ボルジャーたんではなくあえてアホの妹を選んだのか疑問。影の主役ともいうべきヤギの扱いが小さいのも不満、もっとヤギにスポットを当てるべきだと思います。本作でもっとも光っていたのはマックス・フォン・シドーのアルムおんじでしょう。おんじはそのニヒルなキャラクターで村人をおびえさせますが、ハイジが戻ってまんざらでもない、というよりも喜びを隠し切れないというツンデレぶりがよかったです。最後になりましたがアルプスの民よ、チーズばっかり食ってるとウンコがカッチカチになるぜよ!★