ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!
「ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!(WALLACE & GROMIT IN THE CURSE OF THE WERE-RABBIT)」(2005 米・英 ニック・パーク&スティーヴ・ボックス監督)85分
発明オタクらしいウォレス家のムダにシステマチックな仕掛けの数々も楽しいが、毎度ながら動物キャラのかわいらしさには脱帽。豚みたいなうさぎ超かわゆす!!うさぎ穴に吸い込まれ「ウィー」と奇声を発しながら吸引装置内へ移動するうさぎ、カプセル内をダマになって浮遊するうさぎ、無表情で洗脳(ラビットリハビリテーション)を受けるうさぎ、檻のなかで不審者のかげにおびえるうさぎ・・・。うぎゃー、萌え死ぬー!!!やつらのとぼけた生態を眺めているだけでにやけてしまいます。クレイアニメ特有のカクカクした動きもパペットの凶悪な《意志》を感じさせ効果的です。ひとコマひとコマに精巧な技術とアイデアが満載されており、一回観るだけではあまりにももったいないので、スローモーションで何回も鑑賞しましょう。一方、うさぎに比べるとデフォルメされた人間(頭にうんこを載せた口だらけの女とか)はひたすらグロイですね。うさぎ軍団の前で人間どもは完全に脇役であるべきなので、後半の巨大ヒトうさぎは正直いまいちでした。シリーズ初の長編ということもあってか長く感じたけれども、前半のうさぎ描写はたいへん魅力的で、傑作「ウォレスとグルミット ペンギンに気をつけろ!」にもひけをとらない感じです。さいきん火事でスタジオが焼けたらしいが、めげずに次回作を作ってほしい。★1/2