くそまん―サイテーの漫画短編集―
『くそまん―サイテーの漫画短編集―』(1995 漫☆画太郎著)
「Superはやっとちりくそババア」
ほぼ全編同じコマの使いまわしという得意の自己模倣の手法が最もシンプルな形で現れている。漫画太郎の作品には全裸のババアが頻繁に登場し、しなびた乳や股間を惜しげもなくさらすが、このババアへの異常な愛情はどこから生じたものだろうか。★ξ
「家・なき子」
1993-95年頃の人気TVドラマ「家なき子」のパロディ。ほぼ全編同じコマを使いまわし、例の決め台詞のダジャレを延々繰り返すというどうしようもない趣向。リュウが落涙しながら「ワオーン」とハモるのがポイント。★ξ
「学校」
ほぼ全編同じコマの使いまわし。本編はしょうもないが、ラストカットにすべての思いが凝縮されている。すばらしい。★1/2ξ
【総評】看板に恥じぬ見事なサイテーぶり。装丁に蝿、中表紙に大便、巻頭カラーにババアを配したところに本作の本質が現れている。全体的に気持ちがいいほど低レベル(褒め言葉)で、その気になれば10分で読破できるところがいい。★ξξξ