監督・ばんざい!
「監督・ばんざい!(Glory To The Filmmaker/OPUS 19/31)」(2007 日 北野武監督)
「あの、このスープ何で出しとってるんですか?・・・おいしいから・・・」
「ゴキブリに決まってんじゃねえか!おら!」
「キミたち、まっすぐ私の顔をみなさい。おいそこ!そこ!みろといったらみろ!おい!
さあこちらをごらんください。奥様にこのパンツをはかせたその日から、倦怠期の性生活が激変、野獣と化した男女が時間を超越した快楽の世界に埋没し、新婚まもない夫婦のような性生活が戻るでしょう。ああ。。。あなた。夜が待ち遠しい。うぃやー。おかず一品増やしちゃおーって」
たけし軍団カウントダウン 1ねん1くみ おおしまなぎさ
ビートの映画は「BROTHERS」と「Dolls」しか見てなくてどっちもいまいちだったが、これはおもしろかった。映画の虚構性を突き詰めるよくある実験的な手法だが、半分以上はビートとその軍団が昔やってた笑えないコントの三番煎じで中には本当にクスリともできないシーンもあって他人事ながらヒヤヒヤする。しかし「東大泉政経会入会式」における江守徹はウケた。オサレ感覚に支配された映画やものの見方を強要するような負の洗脳力をもつ映画に対するささやかなアンチテーゼとして、映画の茶番性をそれとわかる形で提示し、おまえらが喜んでみているのはこういうアホなもんなのだよというブニュエル然とした宣告が心地よい。あとビートに台詞を与えなかったのは大正解。★1/2