死ぬまでにしたい10のこと
- 出版社/メーカー: 松竹ホームビデオ
- 発売日: 2008/06/27
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「死ぬまでにしたい10のこと(MY LIFE WITHOUT ME)」(2003 加・西 イザベル・コヘット監督)106分
"If you don't kiss me right now, I'm going to scream......aaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaah!!"
死ぬまでにした100のはずかしいこと 1ねん1くみ たなかけん
「死ぬ10」「ぼく葬」「海飛ぶ」「セカチュウ」「わた。恋」と死にかけの人の映画を何本か見て思ったのだが、いちばんかわいそうなのはセカチュウである。わざわざ外国まで行ってくさいさる芝居を強要された出演者もさることながら、くさいさる芝居をみて涙を流さなければならなかった観客はもっと気の毒としか言いようがない。ぼく葬と海飛ぶは死ぬのがおっさんなのであまりかわいそうではなかった。いちばんよかったのがわた。恋だがこれはタイトルが死ぬほど恥ずかしい。わた。恋の次にダメな邦題が死ぬ10で、巧いタイトルをつけたつもりだろうが、略したらわけがわからないという欠点がある。なんの話かわからなくなってきた。さて、生存とは緩慢なる死の過程であり、わたくしどもは日々(ひび)予測不能な死に直面しているといえます。そんなときに余命を知らされたとして、わたくしなら何をするか。おそらく過去の恥ずかしい行状を隠蔽するためあらゆる手段を講じるでしょうね。それこそ死に物狂いで。
「あの人の書斎に手作りのリアルドールが残されていました」
「あの子の遺品を整理していたらこんなポエムが出てまいりました」
こんなことにならないよう、身に覚えのある人はさっさとドールを森林に埋めるなりポエムを匿名ブログにアップするなりして決着をつけるべきだろう。その意味でこの映画のヒロインは綺麗な幕引きをしたし、なおかつなかなかよい遺書を書いたと思う。ただ、この映画の場合は3ヶ月残されていたからよかったものの、ふつうはそんな悠長なことは言ってられないのではなかろうか。車にはねられて即死だったらまずアウトである。「ビデオ屋の帰り道は細心の注意を払え」というわたくしの座右の銘はここから生まれた。余談だが、サラ・ポリーをみてなぜかデッドリー・スポーンを思い出した。サラ・ポリーのあの健康的なピンク色のハグキに刺さった鱶のような歯で咬み殺されたいと思うのはわたくしだけだろうか。★