蝋人形の館
「蝋人形の館(HOUSE OF WAX)」(2005 米 ジャウム・コレット=セラ監督)113分
「オマエも蝋人形にしてやろうか!」のキャッチコピーでおなじみの蝋人形屋敷もの。ジャケが異常にダサいのでびっくりした。「肉の蝋人形」*1という大昔の作品のリメイクらしい。題材としてはありふれているので雰囲気醸成や絵づらの気持ち悪さが重要になってくるわけだが、全体的に気の抜けた造りで、いかにもなハリウッド・アクションにもアクビを催した。ホラー作品を文字通りホラーたらしめる閉塞感も絶望感も不条理感も皆無なので、「デビルズ・ゾーン」*2あたりの禍々しさとは比べるべくもない。ただまあ、いくつかのグロ描写がそれなりに楽しいので、暇つぶしとしては及第点だろう。往年のロジャー・コーマン作品を思わせるクライマックスが微笑ましい。ところで蝋人形といえばアンソニー・ヒコックスの「ワックスワーク2/失われた時空」がやたら楽しかった記憶があるが、大昔に観たので保証はしかねます。★