血に飢えた少女
「血に飢えた少女(SHADOWS OF THE MIND)」(1980 米 バーナード・トラヴィス監督)
もう何年も前に観たが、非常にけったいな映画だった。あまりに無名なので存在すら疑わしくなってくるのだが、allcinema onlineというデータベースサイトには載っているので存在はしているのだろう。でもimdb.comには載っていないし、検索サイトでもひっかからない。いや、本当にたいした映画ではないのだが、なんといっても主人公のエリス役のマリオン・ジョイス(自ら脚本を手がけている)が異常。少女というか、小柄で年齢不詳のうえオバサンのような喋り方をするし、第一に顔が何とも言えず気持ち悪いのである。で、どうせ誰も知らないだろうからご開陳といくが、最後にこのオバサンが気ちがいメイク(白粉・頬紅・口紅・赤リボンの化け物!)をして歯をむきだしながら襲ってくるのだ。まあ、邦題・ジャケットそのまんまなわけです。どう評価したものか困ってしまうのだが、回想シーンのゴマカシ的なカメラワークに疑問を感じるものの、プロットの破綻は一応ないのだし、何よりもまずアノ顔はインパクトがあり過ぎて笑ってしまう。それによく考えると気ちがいによる正当化の一人芝居というのは妙にユーモラスでおかしい。いまもあのビデオ屋にあるのだろうか。恐ろしくどうでもいいのだが。