痴漢ドワーフ
「痴漢ドワーフ(THE SINFUL DWARF)」(1972 米 ヴィダル・ラスキ監督)
変態プロデューサーHarry H. Novakが噛んでいるだけあって、画面に横溢するいかがわしさはなかなかのものだ。オープニングのタイトルバックと音楽の出来が余りにも素晴らしいので(マジ)、これで本編が傑作だったらどうしようかと思ってしまったが杞憂だったのでよかった。しかし露骨なエロ描写がなければ案外まともというか、あっと思わせる仕掛けがところどころに用意されていて、特にラストの描写はソフトコアと思えないぐらい冴えている。これは詩情と呼んでいいかもしれない。詩情の意味はよくわからんが。とりあえずこの邦題は見事。特典に日本語吹き替え編集版みたいなのが収録されていて、リブラの「マルコのテーマ」が強引に挿入されていたような気がするが、あれはどういう由来のものなのか。★