私は「うつ依存症」の女
「私は「うつ依存症」の女(PROZAC NATION)」(2001 米・独 エーリク・ショルビャルグ監督/エリザベス・ワーツェル原作)
"I Hate Myself and I Want to Die."
トラウマいっぱいひきこもりだった私が一躍脚光を浴びてセックスドラッグ&ロケンロールの腐った青春をへらへら送ったもんですハイと涼しい顔で回顧しているだけに見えるのだが。というかどこが鬱やねん。「うつ依存症」などといういい加減な造語でお茶を濁してあるが、抑鬱状態ではなく積極的に周囲に迷惑をかける困ったちゃんなのだからいわゆる境界性人格障害。依存しているのは他者と薬物。情緒不安定で分裂気味で思い込みが激しい、どこにでもいるイヤな女だ。トラヴィス・ビックルとルー・リードが憧れで、なに一つまともにできないのにかまってほしい欲求は人一倍。欲しいから要らないと言い、好きだから悪態をつき、助けて欲しいと素直に言えばいいのに拒絶されるのが怖いから自分から拒絶する。心理学者どもの格好のえじき。なのにご本尊は相変わらずの高みの見物。病気もファッションの一部ですか。どうしてそんな意地悪言うの。私はこんなに辛くて苦しいのに。そんなことは分かっていると分かっているフリをするフリをする。知ってるぞ。おまえもおまえもスパイだな。平凡すぎて反吐が出る。★