クレイジー・ワールド
♪おまえのママは売女 エロ本の女だ 汚いエロ本の写真だ それでコキたい?♪
「クレイジー・ワールド(THE LAST MINUTE)」(2001 米・英 スティーヴン・ノリントン監督)
「アーチスト」を気取って落ちぶれるとこんな悲惨な末路が待っていますよ(笑)、という啓蒙映画(たぶん)。よって本作には不快な人物しか出てこない。おかげできわめて辛辣で不愉快な作品にしあがっており、「そんなんしりまへんがな」としか言いようがない(笑)。で、特筆すべきはやはりタクシー内で展開する畳みかけるようなラップ調の「イングランド」小話。あれは爆笑ものですね。かねてから路上のウンコゲロアート(あーる・ぶりゅっと)を観察している私にとって、映画のなかでここまで爽快なウンゲロ描写に出会えたのはまことに僥倖でありました。ただまあ看板にいささか偽りありというか、全体的にさほどクレイジーでもないのが残念。とくに後半が早送りで充分と思わせる。★