裸足のピクニック
長生きしなくちゃ。長生きして、あんたを一生つきまとって苦しめてやんの。あんたも長生きしてくれなくちゃダメだからね。・・・でももしあたしが先に死んじゃったらどうしよう。ああ長生き、するためには健康に気をつけなくちゃ。
「裸足のピクニック(DOWN THE DRAIN)」(1993 日 矢口史靖監督)
平凡な女子高生の不幸の連鎖を描いたブラックコメディらしいのでわざわざDVDを買ったのだが、期待したほどブラックでもなかった。全体的にちょっと不徹底ですね。一家崩壊なんて不幸のスケールまで平凡すぎる。ブラックコメディとしては黒さもギャグも不足しているので途中で飽きるし、かといって「ひみつの花園」みたいにポジティヴな脱力コメディでもなく、アキ・カウリスマキの「マッチ工場の少女」のように不幸すぎて笑えるというわけでもない。笑えないのは別にかまわないのだが、ヒロインが萌えないのは困る。可もなく不可もないタイプの美少女というのは実のところ一番どうでもよくて、不幸な目に遭っててもへーとしか思えないのだ。葬式がめちゃくちゃになるくだりは最高だったんだがなあ。サントラはよかった。★