ねじ式
「ねじ式」(1998 日 石井輝男監督/つげ義春原作)
ショッキングなオープニングで笑いが止まらなくなった。石井輝男監督の情熱がイヤというほど伝わってきて、コレのどこが「ねじ式」じゃいと思ったら、どうやらつげ義春のいくつかの短編を寄せ集めて映像化したオムニバス作品らしい(このタイトルで主人公が同じなのでわかりにくいが)。以下、エピソード別に感想(どこまでが脚色かは知らないが)。
「別離」・・・「ダメな方へ、ダメな方へ」というモノローグがなんともリアルでどんよりした気分になる。病院での放尿シーンは爆笑もの。丹波哲郎もいい。★
「もっきり屋の少女」・・・これはやらしかった。あの女優は「月光の囁き」よりこっちの方が断然エロい。原作も読んでみたいと思った。★1/2
「やなぎや主人」・・・エロシーンだけ無駄に気合が入っているのはいかにも石井監督らしいが、どちらかというとなくてもいいと思った。★
「ねじ式」・・・これは辛うじて原作を知っているが、あのシュールでワケノワカラン話を律儀に映像化してあって感心した。棒読み調の台詞がいい。原作偏重主義者には不評のようだが、具体的に何がダメなのか明確にしていないので無視。★1/2