ハイド・アンド・シーク/暗闇のかくれんぼ
「ハイド・アンド・シーク/暗闇のかくれんぼ(HIDE AND SEEK)」(2005 米 ジョン・ポルソン監督)102分
上映時間の半分ぐらいはタコダが死んだ魚のような目で宙を凝視している、といった風情の作品です。演出は地味そのもので、タコダが狂った笑い顔でナイフをふりあげる、といった派手なカットもありませんし、タコダがじつは頭部に666の刻印をもつ何かの申し子だった、みたいなアクロバティックなひねりもありません(ざんねん)。「シャイニング」を髣髴させるオープニングやクライマックスなど全体的に既視感が強いのが特徴ですが、逆に言うと良い意味で古くさいセンスの作品であり、70〜80年代ホラーへのオマージュ的なものを感じました。「ザ・ブルード」っぽいお約束のオチ(馬鹿な人たちが使う意味ではなく、「下げ」という意味です)が笑えるし、「誕生日はもう来ない」と微妙にかぶってる暗い主題歌も非常に好ましいと思いました。★