スパニッシュ・ホラー・プロジェクト ベビー・ルーム
「スパニッシュ・ホラー・プロジェクト ベビー・ルーム(PELICULAS PARA NO DORMIR: LA HABITACION DEL NINO)」(2006 西 アレックス・デ・ラ・イグレシア監督)77分
「箱を開けたら猫は自分だったんだ。あれは未来だ」
スパニッシュ・ホラー・プロジェクトという怪しげな冠がついているが、全部で6作品あるテレビ映画のシリーズらしい。で、末期状態のハリウッドホラーなんぞよりはるかにおもしろい。「サスペリア2」「シャイニング」を思わせる家ものホラーに「世にも奇妙な物語」風の軽い不条理感を加えた秀作である。赤外線カメラを通した映像がとても凶悪でかっこいい。異世界とシンクロするというアイデアはさほど目新しくないものの、ここではギャグすれすれにまでエスカレートする。監督が「どつかれてアンダルシア(仮)」「サーティーン みんなのしあわせ」の曲者イグレシアなので、たまにコメディに転調する(笑)。あと、奥さん役のおばさん(レオノール・ワトリング)がかわいい。★1/2