HAZARD ハザード
「HAZARD ハザード」(2002 日 園子温監督)103分
日本にはバカの要素がすべてそろっている。
眠い国ニッポン、でも眠れない国ニッポン。
乞食サークル 1ねん1くみ いずみもとや
(あらすじ)
死んだ魚の目をした大学生シンは刺激を求めて単身渡米、ニューヨークの街をうろつく。そこで出会った日本人こじきたちと意気投合、ひゃっはー!ひょっほーい!とおおはしゃぎ。ゆかいなこじき連盟「ハザード」を結成し、あっというまにはんざいしゃの仲間入り。超ゴキゲンハイテンションのこじきたちがニィーヨークの繁華街を疾走する!
(かんそう)
乞食フラグの立ちまくった連中がわんさか登場した時点でうわって思った。「眠すぎるニッポン。だけど眠れないニッポン。」というコピーが秀逸だな。「金鳥の夏、日本の夏。」に並ぶ名コピー。舌足らずな子供のナレーションが不快感を煽る。でまあこのこじきサークル、なんでこいつら逮捕されないのか不思議なぐらいだが、遅かれ早かれ破綻するのは目に見えているわけで、当然ながらおもむろにカタストロフへと移行する。園監督いわくアメリカンニューシネマ的なものを目指したそうである。アメリカンニューシネマのくくりっていまだによくわからんが、例の「イージー・ライダー」とか「俺たちに明日はない」とかか。あれって退屈だよなあ。ラストだけは「ざまみろひゃっはーー」って喝采あげたけど。もっとも「タクシードライバー」「バニシング・ポイント」は別格だと思います。要するにこじきはこじきらしく野垂れ死にましょうという祈りがこの映画にはこめられています。★