恋するレストラン
「恋するレストラン(HET SCHNITZELPARADIJS)」(2005 蘭 マルティン・コールホーベン監督)95分
「お前も落ちこぼれか?本当に働きたいのか?どこも雇ってくれなかったんだろう。お前の居場所は厨房。底辺の仕事だ。何か聞かれない限り客には話しかけるな。黙って従うのが仕事だ。拒否も文句も禁止。誰もお前を相手にしない。もし失敗したらお前の責任。成功しても報告の必要はない。お前の立場は明確だ。”無”として扱われる。仕事はひたすら洗うだけ。手一杯になるぞ。うろついて指示を仰いだりするな。最悪の仕事を見つけてやればいい」
うへー、きったねえ映画。厨房のキタナサがとにかく秀逸です。どんな高級ホテルの厨房であろうと、アル中・こじき・きちがい・淫売・モロッコ人らの巣窟であろうと思わせるに十分。ヲサレ映画と思って見ると確実にヒクでしょう。あとオランダは多民族国家なので民族差別もさかんのようですね。そんななかただひとり掃き溜めに鶴の感もあるアグネス役の子がじつにかわいい。ブラハ・ファン・ドゥーシュバーグたんって言うのか。・・・おぼえられねえよ。アグネスたんとモロッコ人によるいくつかの下品なギャグのために見ても損はないだろう。主役はなんかきもちわるかったですね。わりと強引な「卒業」的なラストに”EINDE”マークが打たれ、それに続くエンドロール兼NGシーン集で一挙に冷めた。わざわざ最後に現実を暴き立て「これは作り物ですよ」と作為を強調する理由がわからん。★