Something Weird This Way Comes
チープで痛々しい庶民の慰みにいちいちいちゃもんをつけるのは実に大人げない行為だと承知しつつも、これだけはわたくしの唯一の生きがいなので譲るわけにはいかない。ていうか許せばか。
というわけで、このところ皆さんの正気を疑いたくなる現象のひとつが、俗に言う「デコ電」なるものの流行(?)です。あのぶつぶつのイボみたいな装飾をケータイ表面にフジツボよろしくビッシリ植えつけては「キレイ」「カワイイ」あまつさえ「個性的」などと称する感性がこの世に存在するという事実には、驚きを超えてある種眩暈にも似た感動すら覚えざるを得ない。
はっきり言おう。ださゆす。
ケータイというこじきの象徴をさらに安いぴかぴかのパーツで飾り立て、必要以上に自己のこじき性をアッピールしようとする心理が正直理解できない。そんなに目立ちたいならあれだ、いっそおまえらのデコをデコレイトしてはどうか。珍奇な皮膚病みたいでかっこいいと思うのだが(笑)。
全身をイルミネーションで飾り立てたこじきの群れが、シャンゼリゼー大通りをくるくる回りながら行進する様子がわたくしの脳裏に浮かんでは消えるのでした。