今日のポエム
美鳩会の惨劇 1ねん1くみ 佐伯チヅ
鎮守の杜にドバト啼(な)き
美しき祖国(ポンニツ)の空をハト色に焦がす
虚空に解き放たれた煌(きら)めく野ぐそが
笑いさざめく参拝客の顔面を直撃しました
レディたちは怒り狂って叫びます
「んまっ!なんてことざましょ!おっっげっふぃんざますわねええ
コンナ国に住んでる土人どもの顔が見とうござぁますわ(笑)!」
ちょうどそのころ
大晦日の晩にわたくしが電池とモーターを仕込んでおいた大仏たちが
タイマーで一斉に目覚め
初詣の参拝客で賑わう境内に乱入し
あっと言う間にレディたちを踏みぶつしてしまいました
地上にあふれた屍にハトが群がり屍肉をついばむ
その麗しい光景を眺めながらわたくしは滂沱の涙を流します
嗚呼、汝悲しき参拝者
汝の瞳に死は宿り
汝の胸を死臭はさまよう
汝が流した涙の数だけわたくしが抱きしめよう!
そそり立つ股間のエクスカリバーをふりかざせば
放埓な陰茎のうねりにハトの群れが一斉に舞い上がる
そのとき矢のような光が天からふりそそぎ
わたくしの両目を射た
盲(めし)いた暗闇のなかでわたくしはつぶやきます
♪ハトは歌うよルルルルル
♪首が折れてもルルルルル
大量のハトの群れを蹴散らしながらわたくしは
コリャ今年も駄目だな(笑)と思いました