金田一耕助の冒険
- 出版社/メーカー: PI,ASM/角川書店
- 発売日: 2001/10/25
- メディア: DVD
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「しかしよくまあ死にましたね」
「あんなに4人も5人も殺す必要があったのかね」
「結局金田一がモタモタしてたからいけないんだよね」
「みんな死んじまわなきゃ推理できないもんね」
ちんこだいすきぼんのううけけ 1ねん1くみ すぎうらたかあき
空中にマキチラされたフケが集合してスタッフロールに化けるタイトルバックが秀逸。《平野レミ夫》こと和田誠によるこのオープニングアニメーションとセンチメンタル・シティ・ロマンスの軽快なテーマ曲が期待感を煽るが、本編は残念ながら成功しているとは言いがたい。登場人物が自己を客体化する趣向は一見おもしろいし、原作者に「私はこんな映画にだけは出たくなかった」と言わせる心意気は見事だ。しかしサブイシーンは徹底的にサブイ(当時のCMのパロディとか)し、メリハリのない脚本と支離滅裂なストーリーは退屈な悪ふざけとしか映らなかった。「ねらわれた学園」「時をかける少女」に見られる破壊的なポップセンスとセンチメンタリズムがもたらすあの奇妙なコッパズカシさこそが大林映画の真骨頂なのだとすると、やはり少女を主役にした映画でないと大林の本領は発揮しないのかもしれない。ま、大林本人が言うとおり満身創痍のパロディ映画には違いない。★