皆殺しの天使
- 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
- 発売日: 2009/04/25
- メディア: DVD
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「皆殺しの天使(EL ANGEL EXTERMINADOR)」(1962 墨 ルイス・ブニュエル監督)95分
撲殺天使ドクロちゃん 1ねん1くみ かみにゅまえみこ
(あらすじ)
パーティーに集まったアホ20匹が「なぜか出られない」というアホな理由により屋敷に閉じ込められる。
(かんそう)
屋敷の中を意味なくうろつくヒツジがアップでエーとひと啼き次のカットで肉になるといったギャグや唐突に展開するラストの晴れやかなジェノサイドと遁走するアニマル集団に辛うじてブニュエルらしさが垣間見れるものの、往々にして退屈に陥りやすい密室劇にさらに退屈な群像劇を組み込んだ本作はブニュエル作品のなかでもいちにを争う退屈な作品にしあがっている。凡そ凡俗の連中の群像劇ほど見ていてイラつくものはない。さなきだにことブニュエルに関してはさもわかった風なえらそうな言説を並び立てて悦に入るインテリ気取りのキモチワルイ評者が多くて辟易するのだが、何を勘違いしているのかしらないがブニュエルの本質は変態的エロティシズムの訴求にあるのであって、エロくないブニュエルはただの偏屈ジジイに他ならない。30分以内の尺が本作には妥当であろう。★