未知空間の恐怖/光る眼&続・光る眼/宇宙空間の恐怖
「未知空間の恐怖/光る眼(VILLAGE OF THE DAMNED)」(1960 英 ウォルフ・リラ監督)
ジョン・ウィンダムの「呪われた村」を映画化したSFホラーの古典。今までジョン・カーペンターのリメイクしか観る機会がなかったが、続編を併録した安い邦盤が出たので迷わず購入。北米盤(画像参照)を移植したジャケットがカッコいい!。カーペンターのリメイクもまあまあだったが、緊張感、禍々しいムード醸成はオリジナルの方が優れている。特にオープニングの「居眠り村」の描写が非常にすばらしい。この導入部に限れば稀に見る傑作だと思う。それに子役のキモさときたら。例の邪眼シーンは静止画の目玉だけ色つけてるんだよね。モノクロならではの演出だ。死体描写をわざとらしく避けてるのと、ところどころ冗長なのが惜しいものの、整然と群がる子供の不気味さがじつに心地よいチャイルドホラーの秀作。★★
「続・光る眼/宇宙空間の恐怖(CHILDREN OF THE DAMNED)」(1963 英 アントン・M・リーダー監督)
えーっ、ウンコじゃないですかコレ。まったく面白くないので真剣には観なかったが、これはダメな続編の見本ですね。前作のような張り詰めた空気がなく、見どころもほとんどない退屈な焼き増し。ムダに軍隊総動員してみずからダメ押ししている。だが完全に致命的なのは、子役がぜんぜんキモくないという点。「光る眼」といえばプラチナブロンドの能面集団ですが、今回は趣向を変えて多国籍軍にした関係で全員<素>である。そのせいか見た目も動きも統一感がなく、得体の知れない不気味さが決定的に欠落している。ダメだこりゃと作っている途中で気づかなかったのだろうか。ξ