置き去りなのは君のほうだよ
スネオヘアー。うーん、聞いただけで下痢しそうな名前だ。
さて、そんなこととはぜんぜん関係なく、またしても俺は猛烈に怒っている。いい年こいてうちの敷地に立小便をしていくジジイどもがいるのだ。近所の「観光名所」へ来たついでに、わがもの顔で他人の領土に侵入し、あげく排泄物まで放置するというけしくりからん連中である。旅の恥はかき捨てというわけだ。そこでワシも考えた。立て看板である。小便ジジイを追い払う効果的な文言を考えなければならない。
「放射能汚染区域」
われながらバレバレだな。あきらかに嘘と見破られるので却下。
「マムシ出没注意」
これで蛇がちんぽに噛みついているイラストなんか入れれば効果は絶大だ。ただ、あいにく草が繁っていないので説得力ゼロ。
「防犯カメラ作動中」
ぜんぶ見てるぞォという無言の警告。これは一見実効性がありそうだが、たかが立ちションのためにそんなもの設置するとは思えないのが弱点。
「小便するな」
まあこれがもっとも直接的で凄みのある表現だが、看板としてあまり美しくはない。しかも屁理屈ジジイが大便とか置いていくかもしれないのでボツ。
「死ね!」
さすがにこれはシャレにならんな。しかも誰に向けて書かれたものかわからないという。恐ろしすぎる。
あと代替案として、逆に有料制にするという手もある。仮設トイレを設置し、1回100円を徴収。よほど緊急を要するやつは利用せざるを得ないだろう、ひひひ。って誰が受付をするのだ。俺か?いやじゃボケ。まあ観光客を集めておきながらトイレの場所を明示しない商売連中の問題でもあるから、一概に小便ジジイだけが悪いとも言えない。ここはひとつ穏便に「立ち入り禁止」とでもするしかない。