イン・アメリカ/三つの小さな願いごと
「イン・アメリカ/三つの小さな願いごと(IN AMERICA)」(2002 愛・英 ジム・シェリダン監督)
「生きていることも幻想みたい。息をしてるのも幻想」
貧乏アパート、エアコンなし、ロリ姉妹つき。あざとい。あざとすぎる。というか完璧である。こういういわゆる感動系の映画は虚構に徹するということがないので(じっさいこれは監督の半自伝的な作品だそうである)嫌味くさくて身構えてしまうのだが、子役が巧くてかわいいとどんなにアホみたいな話でももっともらしい説得力が生まれる。というわけで俺もころっと騙されたわけだが、ロリコンホイホイ的なジャケはさておき、じっさい姉妹がウロウロする場面はユーモラスで楽しい。マテオとのエピソードがいいな。姉妹とマテオの存在感で物語の嫌味くささも半減だ。語り手でもあるクリスティが賢そうでいい。妹はややアホっぽい。貧乏夫婦のエロシーンは不要。それにしてもクリスティが学芸会で「Desperado」を独唱するシーンには痺れた。というか惚れました。確信犯としか思えないですね。イーグルスもいいけど断然こっち。え、拾い犬って誰?ラストはやや腑に落ちない。こんど輸入盤を買って台詞をチェックしよう。★★