思想の森/禁じられた痴性
♪ららーららー、ららーららー、ららーららー、らーらーらーらららら〜♪
「雑踏の中で得意げにタバコをふかすウンコ脳のみなさんこんばんわ、ラウラです」
「シルヴィアです」
「やって参りました『思想の森』第3回。今週は西田幾多郎の『絶対矛盾的自己同一』を読み解く、をテーマにお送りします」
「なによそれ、わけわかんないわ」
「まあ要するにね、絶対に矛盾してる概念が実際には完全に同一化してるってこと。清濁併せ呑むっていうか、アウフヘーベンみたいな意味ね」
「あんたブスなだけあって難しいこと知ってるわねえ」
「てへっ」
「これにて一件落着。って終わっちゃったじゃない。てかキタローって誰?キダタローじゃなくって?」
「私は外人だから日本とかよく知らないんだけど、たしかインドの端にあるちっこい国よね」
「マルコ・ポーロがお母さんをたずねて三千里も旅してたどりついたっていう伝説のエル・ドラドね」
「とにかくその日本で人気のショーグンかなんからしいわよ」
「あたしは大杉漣しか知らないわ」
「大杉漣いいわねえ」
「いまヨーロッパで大ブームだもんね」
「ところで多すぎって言うと雑踏の中で得意げにタバコをふかす低脳にはむかつくわねえ」
「ほんとむかつくわね」
「ウンコ脳よね」
「ウンコよ。ねえ、ファブリツィオ?」
「君はいつもいつも私と遊びたいか・・・」
「あんたデスツォ・コストラーニじゃないの。こんなとこにまで出てこないでよ」
「そうこうするうちにお時間が参りました。では、みなさんごきげんよう。ラウラでした」
「シルヴィアでした」