モンキー・ビジネス
「モンキー・ビジネス(MONKEY BUSINESS)」(1952 米 ハワード・ホークス監督)
サルが調合した薬のせいで精神年齢が後退するというSFコメディー。古いコメディーにしては話がなかなかよくできていると思うが、同時に難点も目につく。まず無駄なセリフが多すぎ。会話部分がおもしろくないので退屈してしまい、集中力が持続しないのである。会話で物語を進めようとしているのでわかりにくく、テンポが悪い。さらに若返りの薬と思って飲んだ大人たちが幼児的な行動をとるのだが、特におばさんの方が笑えないを通り越して寒い。寒々しい。寒さをこらえて観ればなんとか面白さは伝わってくるけども、それでもかなり恥ずかしいものがある。ところがこの映画、ラスト20分が滅法おもしろいのである。ケイリー・グラントとかいう人の幼児退行ぶりはけっこう笑える。インディアンになって近所のガキを煽動するシーンとか爆笑した。最初の80分はじっとこらえて観るべし。あと、この映画のマリモンはかわいい。惚れた。出番が少ないのが惜しまれる。ちなみに"Terrify tissue"は"Care if I kiss you"のダジャレらしいです(訳出不能)。★1/2